ダウ理論とは?
「ダウ理論(Dow Theory)」は、「チャールズ・ヘンリー・ダウ(Charles Henry Dow)」さまが提唱した市場での値動きを評価するための理論です。
市場価格の変化を理解する上で一番基礎になる理論だと思いますし、この理論を使いこなせると相場を作る人々の行動心理まで論理的に説明しやすくなるので、優位性のあるエントリーと決済により、トレードで負けにくくなります。
ダウ理論:チャートを読む6つの法則
ダウ理論は6つの基本法則から構成されています。
平均はすべての事象を織り込む
政府が発表する経済統計や企業の業績発表に、投資家は過剰に反応する傾向がありますが、それらはもちろん、自然災害やコロナショックなど、予測不可能な事象など需給に関連するあらゆる事象は、結局すべて市場価格に織り込まれるという意味です。
「市場価格はあらゆるファンダメンタル(材料)の反映である」という考えなので、「テクニカル分析」を的確に行えれば、ファンダメンタル分析も結局できているよね。ということです。
もちろん、大きな「ファンダメンタル(材料)」であればあるほど、大きな値動きやトレンド転換を生むので、「ファンダメンタル(材料)」を意識しておくことで、リスクコントロールには役立ちます。
トレンドは3種類ある
ダウ理論の価格変動の分析では、「市場動向(トレンド)」を重視し、トレンドを相互に関連する3つに分けることでより的確な相場把握ができます。
- 主要トレンド:長期視点
- 二次トレンド:主要トレンドの調整局面
- 小トレンド :二次トレンドの調整局面
ダウさんがもともと提唱した長期視点の「主要トレンド」は年単位、「二次トレンド」は数週間〜数ヶ月程度、「小トレンド」は1ヶ月未満程度を差していたようですが、今はFXなどのデイトレードも盛んなので、場合によっては、「主要トレンド」が日足から週足、「二次トレンド」が1時間足から4時間足、「小トレンド」は5分足から15分足とか、そういう場合でも当てはまる法則です。
要は、
「主要トレンド」の中に「二次トレンド」があり、「二次トレンド」の中に「小トレンド」があるので、「小トレンド」がトレード戦場だったとしても、「主要トレンド」や「二次トレンド」を無視すると結果を出しにくいですよ。
と教えてくれています。
主要トレンドは3段階からなる
「主要トレンド」は買い手の動向によって3つの段階に分類できます。
- 先行期 :いわゆる「底値買い」をする時期のこと。多くの投資家が手放すことで価格が下落しているか底値圏で上下している状況だが、全ての悪材料は織り込み済み(バーゲンセール)と判断できる投資家のみが参加できる場面。
- 追随期 :先行投資家によって作られた市場価格の上昇を見て追随投資家が買いを入れる時期。価格は上昇傾向にあるため、まだ利幅が狙える。
- 利食い期:価格が充分に上昇したところを見て、先行期や追随期に買いを入れた投資家が売りに出て利益を確定する時期。多くの初心者投資家が買うタイミングでもあり、買った直後に下落するシナリオが見えている。
ダウさんの提唱は株式の話なので、「売り」で勝負するFX やオプションの場合は逆で考えます。
平均は相互に確認されなければならない
「複数の平均的指標が存在する場合、その両者に同じシグナルが見られないなら明らかにトレンドとして捉えることは出来ない」という考えです。
ダウが活躍した時代のアメリカでは、工業生産が盛んになると共に製品を輸送するための鉄道が整備された時期であり、工業生産の好調・不振は即座に鉄道業の経営に影響したことが根拠になったと言われています。
普遍原則として捉えれば、関連する業界やセクターは同じトレンドが形成されるのが普通だよね、ということだと思います。
トレンドは出来高でも確認されなければならない
ダウでは市場の終値の変動を重視しますが、トレンド発生の確認手段として出来高の推移も重視しますよ。という意味です。
例えば、「上昇局面においては値上がり時に出来高が増加して値下がり時には出来高が減少するが、下降局面においては逆になる」ということです。
主要トレンドに従って取引する投資家が多数派で、二次トレンドや小トレンドで利益を得ようとする投資家は少数派であるという考えに基づき、それが出来高の多少に反映するという理論のようです。
トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する
「現在の市場で発現しているトレンドは、明確にトレンドの転換シグナルが現れるまで継続し続ける」という、まあ、「慣性の法則(物理法則)」のようなものだと思います。
一度できたトレンドは、よほどの大きいファンダメンタルがない限りは継続するとした法則で、ダウ理論では具体的なトレンド転換ポイントも定義されています。
トレンドに逆らって利益を得るのは難しいよね。ということの別表現でもあると思います。
特に、レジスタンスやサポートラインとなる高値や安値、損切りに設定されているだろう場所を意識することで、トレンドの終了や転換点はより明確になります。
例えば、過去の「わかりやすい」安値と高値:更新するまでは買い手と売り手の攻防中なので手を出すと⚠️キケン⚠️!なので、トレンド転換の瞬間をいかに狙えるかで利益幅が大きく変わってきます。
「押し目 / 戻り目」と言われるトレンド転換した瞬間は最高のエントリーポイントですが、大体ちょっと目を離した瞬間にやってくるものです。
ですが!!!
万が一逃しても⚠️追っかけエントリーは絶対しない!⚠️
これは、利食い期にエントリーする負ける投資家の行動です。
市場から撤退しない限り、正しい場所で待っている限り、次のチャンスは必ずやってきます。
そのチャンスを掴めるように、学び続け、資金を大切に保管しておきましょう。
移動平均線でみた場合、下位足が上位足方向へ収束してからの拡散する時にトレンド転換するなどもエントリーポイントとして有名ですが、原則は同じです。
実際のトレードでダウ理論を活用する
ダウ理論が教えてくれるトレードの原則は、「相場の世界共通ルール(トレーダーたちが作るトレンド)」があるのだから、それに従った方が効果的だよね。ということだと思います。
そこに逆らって「自分ルール」を持ち込んで成功した人はいないのではないでしょうか?
相場は、自分の希望通りには動きません。
祈っても、念力でチャートを見続けてもあなたの願いは届きません。
だから、勝とうとするよりも、優勢性のある場所にポジションを置くことに集中すれば、あとは市場が勝手に利益を伸ばしてくれます。
ダウ理論によるトレンド把握は、予測でもギャンブルでもなく、事実(画面の向こうの投資家心理と行動の結果)のみから判断したシンプルなルールにより、論理的に優位性のある相場でチャレンジさせてくれるものなので活用しない理由はありません。
決済(損切りと利確)にもダウ理論は有効
利益はマーケットが決めるものですが、損切りは自分でコントロールできます。
明確なトレンド転換点を教えてくれるダウでエントリーができていれば、エントリー時に損切りや利確のポイントを決めておくこともできるので、感情(欲望)トレードで大きな損失を出すことも事前に防げます。
資産を守り、増やしていくために、理論的(機械的)なエントリーと決済ができるようにしておくことで、メンタルも安定するし、確実に利幅が伸ばしやすくなります。